2018年10月31日号    

        「満願」を読みました 
朝夕の冷え込みを感じるようになり、いつの間にか
冬の便りがあちこちから聞こえるようになりましたが
みなさまはいかがお過ごしでしょうか

この夏、NHKで米澤穂信氏の短編集「満願」から三夜連続
ドラマを放送していました。予告だけ見て本編は見なかった
のですが、ミステリー賞の三冠と山本周五郎賞もとったとか
で、米澤氏は失礼ながら知りませんでしたが、じっくり本も
読んでないけど短編ならと思い、買ってみました

六篇の話が収録されていて、取り急ぎ三篇読んでみたところ
どれもめでたい終わり方じゃない、短編なので結末が予想
出来ないものも、出来るものもありますがこの流れでは全て
の話で読後感がスッキリしないものになりそうな予感が
思い出せばドラマの予告も不穏な雰囲気を醸し出してました

重い結末でも作品として悪い訳でなく、目の肥えた人には
高評価なんでしょうが、ライトノベルが丁度いいくらいの
頭なのか精神なのか万年初級者の自分には事件解決や
希望が見える終わりの方が判り易くて読みやすい

解説を読むと他の作品もざらりとした読後感があるそうです
が、一方でハッキリ終わってない話のその後が気になる
のは、術中に陥ってしまっているんでしょうか


                                 (正)